No.121 (帝国主義、英と仏) :
「英仏の『左派政党』とはどのようなものか?」
帝国主義が成立した19世紀末,多くの失業者や社会問題を背景に,英仏に左派
政党が誕生した。英ではバーナード=ショーら知識人によるフェビアン協会や
労働組合の代表者などからなる労働代表委員会(1900年)をへて,1906年に漸
進的な改革を主張する労働党ができた。仏ではドレフュス事件によって世論が
二分され,1905年に社会民主主義的なフランス社会党がつくられている。
<評価の観点>
関心・意欲・態度:
現在のイギリス労働党のルーツについて,興味を持ちながら学習に取り組んで
いる。
思考・判断:
19世紀後半からの独占資本主義の発達を背景とした,社会主義運動の盛り上が
りの中で,20世紀初めの英仏それぞれに,社会民主主義政党が誕生したことに
ついて,的確に判断している。
資料活用の技能・表現:
自然主義作家ゾラが,ドレフュスを弁護するために新聞発表した「私は告発す
る」の記事を読むことで,19世紀末のフランスの国内事情について想像してい
る。
知識・理解:
欧米列強国内で色濃くなる帝国主義を背景として,英仏両国に左派政党が誕生
したことと,それぞれの内容について,基本的な知識を身につけている。